■涅槃図は江戸後期(200年以前)円山応挙派の長沢芦雪門下の絵師が描いたと伝えられ、掛軸の丈は6m20cm横4m50cmと大きなものです。
最近虫食い、剥れなど傷みが目立つようになり、この度、三重県表具内装組合連合会(会長村田義行以下46名)が掛軸の修復に携わることになりました。
★初めて八双(軸の上にある半月の部分)を取り外しました。また、軸棒には『安永10年(1781年)2月 大工 江州野須郡冨波澤村 今井九兵衛』と墨蹟鮮やかに
書かれていました。今回『涅槃図』と木の箱が製作されたことが判りました。この事により同時期に涅槃図も描かれたと思われます。使われた和紙(約3・6m×1・5m)は、この時代
には国内では製作されていないのではないかとの見解もあります。あるいは中国からの輸入されたものだろうかという新しい発見がありました。 |